コロナ抗体を測定する検査と抗体を用いる抗原検査

混乱しないように、項目に分けて説明しましょう。

  • 新型コロナウイルスに対する抗体(たぶん動物に作らせた抗体)を利用して、感染が疑われる人の鼻の粘液中にウイルス(ウイルス抗原)が有るか否かを調べるテスト(抗原検査)。PCR検査より感度が鈍いらしいので、予備テスト的な利用なのでしょう。今日(5月13日)から始めるそうです。
  • 患者がコロナウイルスに対する抗体を持っているか(感染を経験して免疫になっているか)否かを調べるテスト。早くやるべきと私が主張し続けているのはこのテストです。不特定多数の人を対象にこのテストを行えば、不顕性感染者を含む感染経験者の人数が分かります。そのデータは、たとえば欧米との人々の往来が再開されて、ワクチンができる前に第二次パンデミックが生じた場合には、これに適切に対処するための方策を立てるために不可欠でしょう。外国では早くから始めています。しかしわが国で出されたデータは、5月9日にも書いたように、民間で行われた少人数を対象としたものだけのようです。東京都が3,000人を対象に6月から始めるらしいが、本来は、国レベルで早くから継続的に行われてしかるべきものでしょう。
  • ニューヨークでは、すでに20万人以上の住民を対象に抗体検査をやったそうです。全住民を対象として行うつもりかもしれません。抗体陽性者は感染の心配なく働けるので、ニューヨークのように感染が蔓延している都市では、経済再生の原動力となる人を選び出す作業として行っているようです。その気になればわが国でもできるでしょうが、ニューヨークとは感染の状況が違いすぎます。また、もたもたしているうちにワクチンが完成して接種が進めば、あまり意味がなくなります。希望者が有料で検査を受けられるシステムができてもよいのでは?

多くの県で、明日から緊急事態が解除されます。遠からず普通の日々が戻ってくるのでしょうか。この欄も、コロナ以外のことを話題にしたいと思っています。

 

 

 

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